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雑記やら拍手お返事やらSSやらを好き勝手に書いています。
2025/05
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こんばんは。
私の体調を心配して下さる方がいらっしゃって、とてもありがたいです。
昨夜19日の21時に拍手にてお大事にとの嬉しいお言葉をくださった方、本当にありがとうございます( ;∀;)こんな辺境のサイトまでいらして下さった上、お気にかけて頂いて嬉しいです。
体調の方は、ぼちぼち回復していっています。
そろそろふつうに出かけられるようになるんじゃないかな?
はやくガンカフェに行きたい!笑

あと、昨日の考察にもぱちぱち拍手を送ってくださり、ありがとうございます!
ブログって本当に便利で、今になって作ってよかったと実感しています笑
結構いろいろ考えていることはあるので、また書きたいと思います。


さて。先日のアスカガ幼馴染パロ、続きました。
たくさんコメントをいただき、ありがとうございます(*´ω`*)
励みになります。思わずささっと続きが浮かんで書いてしまいました笑
今回はバナディーヤ編と銘打っていますが、実際にはぎりぎりそこまでいってません。
正確に書くとタッシルかな? とりあえず砂漠の虎周辺の話を書きたかった。
キラ視点で、アスカガとキラの出会いがメインです。
思ったより話が弾んでしまって、アスカガ要素が薄くなったうえ、本来書く予定のところまでいきませんでした…すみません。続きはちゃんとアスカガになると思います。
物語の都合上、本来の展開をいくつか省略していますが、ご了承ください。

拍手[7回]





「さっきは悪かったな」
 仏頂面をしてキラのもとに訪れたのは、先ほど〝ストライク〟から降りてきたばかりのキラの頬を張り飛ばした少女――カガリだった。
「殴るつもりはなかった……わけじゃないが、あれははずみだ。許せ」
「いや、えっと……」
 彼女は謝っているつもりなのだろうが、態度はまるでそう思えないようなものだ。
 しかも、最初は思いっきり殴りかかってきたくせに、それをキラが避けたことによりはずみでたまたまキラを殴ってしまったことには、申し訳ないと彼女は感じているらしい。
 変に真面目なカガリの性格に、思わずキラが苦笑すると、彼女がむっと眉を寄せた。
「なにがおかしい!」
 またもや喧嘩腰に口を開こうとしたカガリを諫めたのは、彼女の後ろにいた少年だ。
「カガリ、それで謝っているつもりなのか?」
「なっ……ちゃんと謝ってるだろ、こうして!」
 少年もまたカガリがおかしいと感じていたらしく、苦笑しながら言うと、カガリが眉を吊り上げる。
「だから、悪かったって言ってる!」
 カガリが怒ったようにキラに詰め寄るので、キラはすこし後ずさりした。
「わ、わかってるよ。大丈夫、そんなに痛くなかった……と思うし」
 実際のところ彼女の力は少女のそれにしては強く、キラの頬は赤いあざになっているため、思わず言葉がにごってしまった。
 カガリはそれも気に入らなかったようで、拳を握ってわめいた。
「おまえな、こっちが謝ってるのに……っ!」 
 さらにカガリがへそを曲げそうになったところで、後ろの少年がこらえきれずについに噴き出した。すると今度は彼女の怒りは少年に向く。
「アスランッ! 笑うな!」
「いや、すまない……だが、誰が見ても怒ってるようにようにしか見えないぞ、おまえ」
 アスランと呼ばれた少年は、さらに笑い出しそうになるのを我慢するように、口元を押さえている。
 怒りと屈辱でわなわなと震えるカガリをよそに、らちが明かないと踏んだアスランは、一歩前に出てキラに向き合った。
「代わりに謝罪する。さっきはすまなかったな」
「あ、ううん……もう大丈夫だから」
 カガリとは違い、大人びて落ち着いた様子の少年に、キラも思わずほっとする。
 同年代に見えるが、整いすぎているというほど端整な容姿と、彼のまとう静かな雰囲気のせいで、同性なのにどぎまぎとしてしまった。
「俺はアスラン。こいつ――カガリの連れだ」
 アスランが差し出してきた手に、キラもすこし遅れて手を伸ばす。
「えっと……ぼくはキラ・ヤマト。よろしく、アスラン」
 手を握り返すと、アスランがほほえんだ。
「カガリから話は聞いている。彼女を〝ヘリオポリス〟で助けてくれたそうだな。感謝する」
「そんな、大したことはしてないよ」
 アスランとは相性が良いのか、この短いやりとりのなかでもふたりの間になんだか居心地の良い空気を感じて、キラも思わず笑顔になる。
 そこに、隣で見ていたカガリが割って入った。
「大したことないわけあるかっ! あのあとずっと気になっていたんだぞ、おまえはどうしたんだろうって……」
 最初こそわめいていたものの、気まずさからか途中で彼女は静かになって、バツが悪そうに目を逸らした。
「――おまえが〝ヘリオポリス〟の崩壊に巻き込まれたんじゃないかと思うと、気が気じゃなかった」
 口調こそぶっきらぼうだったが、その言葉には彼女の心配が表れていて、キラは悪い気分はしなかった。
 そういえば――と思う。キラは〝ヘリオポリス〟でカガリに会ったとき、彼女をシェルターにひとり押し込んで、自分は銃撃戦の中に飛び込んでいったのだった。逆の立場になって考えると、彼女の心配も相当なものだっただろう。
「……ごめん」
「そうだ! 二度とあんなことしてみろ、許さないからな」
 カガリがまた怒ったように言うが、そこに小動物のような可愛らしさを感じて、キラは素直に受け入れた
 やりとりと見守っていたアスランが、呆れたように口を開く。
「二度とするな、は俺が言いたい。あんな危険な真似、二度とよしてくれ」
「うっ……」
「おまえが崩壊に巻き込まれたと聞いたとき、俺は生きた心地がしなかったぞ」
「……ごめん……」
 批難のにじむ声に、カガリが肩をすくめる。
 どうやらアスランは彼女のお目付け役らしい、とキラは悟った。
 そういえば、彼はさきほどカガリがキラに殴りかかったとき――〝アークエンジェル〟のクルーとレジスタンスのメンバー間でにらみ合い、緊張状態にあったとき――咄嗟にカガリに銃を向けようとしたムウの前に、牽制するように立ちはだかっていたことを思いだす。様々な意味で、アスランはカガリを守っているのだろう。
「そ、そうだ! おまえたち地球軍と、わたしたちレジスタンスはこの度協力することになったんだ」
 気まずい状態から話を逸らそうと、カガリがわざと明るい声を出した。
 ずいっとカガリが顔を突き出してきて、その距離の近さにキラはぎょっとする。
「これから物資の調達のため、わたしは街へ行く。おまえもついてこい」
「ええっ!?」
「これは両者の間で決定したことだ。おまえにもじきに正式に命令が下るぞ」
 戸惑うキラをよそに、カガリは居丈高に告げる。
 その雰囲気は命令することに慣れているようで、聞く側を無意識に従わせてしまうような妙な説得力を持っており、キラは反発できなかった。
「カガリ。それなら俺が行く」
 アスランが咎めるように眉を寄せたが、カガリはとりあわない。
「アスランは『別のもの』を買いに行け。わたしは日用品を買いに行くから。こいつを護衛につけると向こうから打診があった」
「しかし……」
 アスランはキラの顔を一度見てから、なおも食い下がった。
 キラはわけがわからず、ふたりのやりとりを黙って見守る。
「なら、交代するか? アル・ジャイリーのところへわたしが交渉に行くから、おまえは街に」
「――いや、そのままでいい。おまえをあんな奴のところへ行かせるわけにはいかない」
 カガリの口から人の名前らしきものが出た時点で、アスランは諦めたように承諾した。どうやら、カガリは比較的安全なところへ行く一方、アスランのほうが危険なところへ行く手はずになっているようだ。
 彼がはあ、とため息をつくのを気にもとめずに、カガリはキラの方へ向き直った。
「それじゃ、決まりだな。おまえも準備しておけよ。一時間後には出発するから」
「え? あ、うん」
 突然話を振られて、思わずキラが頷くと、カガリは満足した様子で「それじゃあわたしは準備してくる」と去っていった。
 まるで嵐が去ったような状況に、キラがぽかんとしていると、アスランがもう一度盛大にため息を吐いた。
「……いろいろ、すまない」
「いや、その……うん」
 頭を抱えているアスランの様子に、キラはこの短い間だけで彼の気苦労が理解できてしまって、同情のまなざしをむけた。
 アスランはずいぶん真面目な性格のようだ。彼女の連れだと言っていたが――あの様子では相当胃を痛めていることだろう、と嫌でもわかってしまう。
 アスランはうっぷんをはらすように前髪をかきあげてから、キラに向き直った。
「悪いが、カガリを頼む。見てのとおり危なっかしい奴だから、苦労するとは思うが」
 真面目な様子で言われて、キラはすこし戸惑った。
「うん……でも、ぼくは正式な軍人ではないから、まともに護衛なんてできないかもしれない」
 キラはもとはと言えばただの学生であり、銃の扱い方もしらなければ、何の軍事訓練も受けていないのだ。
 だが、アスランは安心させるようにキラにほほえみかけた。
「その心配はしていない。あれでもカガリはそれなりの訓練を受けているからな」
 それに、とアスランは続けた。
「おまえはコーディネイターだろう」
「え……」
 突然言い当てられて、キラはどきりとした。
 コーディネイター――キラがそれに当てはまることで、ここ最近はろくなことがなかった。ここがナチュラルの多い地球だというのも大きい。
 反射的に警戒してしまうが、アスランからは悪意をまったく感じられず、逆に困惑してしまう。 
「さっき、カガリの拳を受け止めたのを見ていたらわかる。それに――俺もコーディネイターだ」
「きみも……?」
 キラはまたも驚いた。〝ヘリオポリス〟を出てから、初めて会った同胞だったのだ。――キラが〝ストライク〟で戦った『敵』を除いて。
 言われてみれば、アスランの整った容姿だけでも、コーディネイターであるというのはひどく納得がいった。
「ここでそのことをばらすとろくなことがないから、普段は黙っているがな。できれば俺のことはまわりに言わないでおいてほしい。まあ、わかる奴にはすぐバレるんだが――」
 アスランが苦笑する。
 その姿を見て、キラは自分が安心していくのを感じた。
 彼を初めて見たときから妙なシンパシーを感じていたのだが、それは今、はっきりとした親近感へと姿を変えている。
「うん。わかった」
「すまない、助かる」
 アスランが笑むのにつられて、キラも自然と笑顔になった。
 しかし――彼に親近感を感じると同時に、似た者同士であることに、わずかに不安を覚える。
「でも……きみも、コーディネイターなんだね」
 その言葉の意味をアスランも理解しているのか、彼は困ったように眉を下げた。
 今ふたりがいるのは、ザフト――コーディネイターたちに反発する組織のなかだ。アスランのいるレジスタンスしかり、キラのいる〝アークエンジェル〟しかり。
 コーディネイターとそうでない者たちが争う戦争のなかで、ふたりは同胞と別たれた道を歩んでいる。
「自分でも妙なことだと思っているが……コーディネイターであるということ以前に、守りたいものがあるんだ」
 アスランが真面目な声音で言うのに、キラははっとして、目の前の同胞の顔をまじまじと見た。
 その瞬間、キラの脳裏によぎったのは、〝アークエンジェル〟にいる友人たち――キラがコーディネイターと戦ってでも、守りたいと思った人たちのことだ。
「ぼくも、一緒なんだ……友達を守りたくて」
 その言葉に、アスランもはっとしてキラを見た。
「そうか……同じだな」
「うん」
 数秒の沈黙が流れて、ふたりは互いに深い共感を覚える。
 やっぱり――とキラは思う。最初に彼に感じた親近感は、勘違いではなかった、と。
 アスランが目を細めて笑んだ。
「やはり、キラにならカガリを任せられるよ」
 彼の言葉は、信頼の証だった。
 嬉しさにキラも頬がゆるむ。
「アスランはカガリが好きなんだね」
「な……っ」
 このわずかの間に感じ取ったことを素直に口に出すと、図星らしいアスランがぎょっとした。
 カガリとの様子を見ていればわかりやすいにもほどがあるのだが、彼はそれを表に出している自覚がなかったのだろうか。
「俺とカガリは、そんなんじゃ……っ。ただ、幼馴染なだけで――」
 アスランがしどろもどろになりながら言い訳をする。
 先ほどまで、ひどく大人びて落ち着いていた聡明な少年だったのが、その変貌ぶりに、キラはつい噴き出した。
 アスランはバツが悪そうに目を逸らす。
「おい、笑うな……」
「ごめん。そっか、仲が良いんだよね」
「……まあ、な」
 アスランが口元に手を当てて、視線を明後日に向けたままぼそぼそと言う。その頬には、わずかに赤みがさしていた。
「心配しないで。カガリはぼくが守るよ」
「……頼むぞ」
 アスランは困ったように笑い、キラを見た。
 キラもそれに微笑み返す。
 ここは立派な戦場のなかだけれど――その瞬間だけは、年相応の平穏な時間に戻れたような気がした。
 アスランとカガリという妙なふたりとの出会い。
 それは、陰鬱な戦いの日々のなかで、キラが久々に心地良いと思えたものだった。




息抜きで書き始めたというのに、思いのほか長くなってびっくりしています。
今回はさらさらと書けました。
ここまでアスランとキラが話しているのを書くのははじめてだったので、とても楽しかったです。この二人はやっぱり親友らしく話を進めやすいですね!

砂漠の虎編は種のなかでも結構好きだったりします。
バルトフェルドのセリフがどれも深いですよね……。
一番の推しポイントは、虎の屋敷に行ったとき、バルトフェルドに銃を構えられて、咄嗟にキラがカガリを背に庇うところです。たぶんカガリの方が訓練うけてるのに、キラは男の子でコーディネイターだからってカガリを守ろうとするんですよ!このときのキラカガは最高にかわいくて大好きです。この話では書きませんが……。

そんなに展開は思いついてないので、行き当たりばったりになりますが、また書けたらいいなぁと思います。
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プロフィール
管理人:柳瀬
居住地:関西
最近カラオケで種のPVを見たことをきっかけに10年ぶりにうっかりアスカガが再燃した出戻り野郎。

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