雑記やら拍手お返事やらSSやらを好き勝手に書いています。
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先日の更新にたくさんの拍手を頂きありがとうございます!
アスランとミーアの話の続きは少々お待ちください。
完成はしてるんですけど、もう少し加筆修正をしたいので……。
今日は別のSSを上げておきます。突然浮かんだいつものトンデモ設定です。
ざっくり言うといちゃいちゃしているカガラクと、それを見初めてそれぞれ奪いたいと思っているアスランとキラのお話。カップリングカガラクカガ、アス→カガ、キラ→ラクです。
アスランとキラはそこそこ名の売れてる賞金稼ぎみたいな?世界設定とかは深く考えてません。
アスランとミーアの話の続きは少々お待ちください。
完成はしてるんですけど、もう少し加筆修正をしたいので……。
今日は別のSSを上げておきます。突然浮かんだいつものトンデモ設定です。
ざっくり言うといちゃいちゃしているカガラクと、それを見初めてそれぞれ奪いたいと思っているアスランとキラのお話。カップリングカガラクカガ、アス→カガ、キラ→ラクです。
アスランとキラはそこそこ名の売れてる賞金稼ぎみたいな?世界設定とかは深く考えてません。
何でもおいしいです!という方は続きからどうぞ。
あと昨日の話よりも長いのでご注意ください。分割するのが難しかったんだ…。
あと昨日の話よりも長いのでご注意ください。分割するのが難しかったんだ…。
その拳を受け止めたとき、軽いなと思った。
アスランが今戦っている相手は彼よりわずかに背が低い。フードを深くかぶっているために顔は見えず、体を覆うマントのせいで体格もわからなかった。しかし、路地裏を逃げるようにこそこそと動いていたこの人物が今回のターゲットであることは確信していた。
敵の攻撃に重みはなかったが動きは人並み以上に素早く、体のバネをうまく使ってアスランに次々と襲いかかってくる。それを彼はわずかな動きでいなし続けた。焦れた敵が大きく蹴りを繰り出してきたのを逃さず、体をひねって避けるとともに伸ばされた足を掴んで思い切り投げ飛ばす。
石畳の地面に叩きつけたつもりだったが、相手はすんでのところで身を翻し受け身をとった。しかしその時点で勝負は決まっていた。
「すっごい身軽だね。まるで猫みたい」
ふいに聞こえた声に、起きあがろうとしていた敵が動きを止める。その真後ろでのんきな声を発したのは、アスランの相棒である少年キラ・ヤマトだった。右手に握られた銃はまっすぐ敵に向けられており、飄々とした様子を見せながらも隙はない。
「殺すなよ」
「わかってるって。捕まえるんだろう?」
今回彼らの受けた依頼はターゲットの捕獲だ。
それにしても、とアスランは考える。あっけなさすぎる気がした。わざわざ自分たちに依頼が来たというのに、手応えがなさすぎると。
キラも同じことを思ったのか、地面に膝をついて俯いたまま動かないターゲットを訝しげに見た。
「でも、今回のターゲットって二人組じゃなかった? もう一人はどこに行ったのさ」
「そいつに居場所を吐かせればいいだろう」
アスランが冷静にそう言った瞬間、ターゲットのまとう空気が変わった。
敵は弾かれたように身を翻し、目にも留まらぬ早さでキラの持つ銃を蹴り飛ばす。
「な・・・・・・っ!?」
圧倒的に不利なこの状況で敵が動くとは露とも思っていなかったキラは、反応が遅れてしまった。敵が懐から取り出した小さなナイフを見て息を呑む。
「キラ!」
アスランの叫びと共に一発の銃声が鳴る。
わずかの間をおいて倒れたのはフードをかぶった人影だった。その手からナイフが落ち、赤い血だまりが広がっていく。アスランが咄嗟に抜いた銃で撃ったのだ。
「キラ! 敵を拘束するまで油断するなといつも言ってるだろう!」
「ご、ごめん! 殺しちゃった!?」
「急所は外したはずだが・・・・・・」
キラとアスランは倒れた人影に駆け寄り──その姿を間近で見て絶句した。
倒れた拍子にとれたフードから覗いたのは輝く金色の髪だった。そして、撃ち抜かれた腕を抑えて苦痛に悶えるその顔つきはどう見ても──。
「女の子・・・・・・?」
キラが唖然として呟いた直後、二人の前に人影が滑り込んでくる。それは桃色の髪を持った少女だった。先ほどアスランに撃たれた人物と同じマントを着ており、彼女の前に立つと青い瞳でアスランとキラを見据える。
「これ以上、彼女を傷付けないでください」
「ラクス、だめだ・・・・・・っ」
桃色の髪の少女──ラクスが飛び出してきたことに驚いたのか、金髪の少女が呻きながら体を起こす。ラクスは途端に顔を歪めて少女に駆け寄った。
「カガリさんっ」
「私のことはいいから、ラクスだけでも逃げろ。こいつらの狙いはラクスだ」
「カガリさんを置いてなどいけませんわ」
カガリと呼ばれた少女はラクスを半ば強引に自分の背後に押しやると、彼女を庇うように手を広げた。傷の痛みに脂汗を滲ませたまま、アスランたちを睨みつけてくる。
「私のことは好きにすればいい。だがラクスに指一本でも触れてみろ。ただじゃおかないぞ、おまえら!」
カガリが吐き捨てるように言うのを聞いて、ようやく二人は我に返った。キラがおそるおそるアスランの様子をうかがう。
「──ねぇアスラン、ぼくたちが追ってたのって・・・・・・」
キラの言葉に、アスランも嫌な予感が的中したことを確信してしまった。
「つまり、ぼくらは依頼主に騙されてたわけだね」
「・・・・・・そうなるな」
キラがため息を吐きながら言うのに、アスランも頭を抱えた。
彼らが追っていたのは、二人とそう年の変わらない美しい少女たちだった。
少し離れたところに座った金髪の少女──彼らが撃って傷つけてしまった相手──カガリは、じろりとアスランたちを睨みつける。
「呆れた奴らだな。仕事の相手もまともに選べないのか」
「本当に悪いことをしたと思っている」
アスランが素直に謝罪するが、カガリはつんとそっぽを向いて取り合わなかった。その隣でカガリの傷を手当てしていたラクスが、カガリよりはマシだがやはり不審げにアスランたちを見やる。
「つまり、お二方にはわたくしたちを捕らえるつもりはないということですか?」
「ないよ。ぼくらは人攫いじゃないし。今回のことも、ある資産家に犯罪者を捕まえて欲しいって依頼されただけなんだ」
「で、金欲しさに目が眩んだってわけか」
カガリが棘のある言葉で返すのに、二人は反論できなかった。資産家の男に騙されたのは事実である以上何を言っても言い訳にしかならない。
妙だとは思ったのだ。身内を殺されたからターゲットを追って欲しいと頼まれたものの、殺さずに捕まえて連れてこいだなどと条件を付けられて。しかし提示された報酬金の高さに、それだけ腕の立つ相手なのだとアスランたちは信じてしまった。二人に来る依頼は、大抵難易度の高いものばかりだったのだ。
「まさかただ女の子を攫うためにぼくらを利用する奴がいるなんて思わなかったんだよ・・・・・・」
ラクスとカガリは一目見て分かるほどに抜きん出た美少女だった。今は逃亡のためか薄汚れた格好をしているものの、それでも彼女らの美しさは際立っている。手段を選ばず手に入れようとする者が現れてもおかしくないと納得できるほどに。
彼らは自分たちのしでかしたことを理解した後、カガリたちを保護し泊まっていた宿屋に案内した。せめて手当てをと申し出たが、それはラクスがやると言って断ったため、二人は為す術間なく彼女らにこうべを垂れるしかない。
カガリは不機嫌な様子を隠さずにふんと鼻を鳴らした。
「おまえたちが自信過剰な間抜け野郎だってことはよくわかった。悪いと思うなら金だけ置いてさっさと去るんだな」
「君たちはこれからどうするつもりなの?」
「お前らには関係ないだろう」
キラの問いをカガリが一蹴する。取りつく島もないと肩をすくめるキラの横で、アスランは訝しげにカガリを見た。
「まさか、これからも二人だけで逃げるつもりか?」
「私たちは何も悪いことをしていないのになんで逃げなきゃいけないんだよ」
「言っておくが、俺たちが手を引いたところで依頼主の男は諦めないと思うぞ。またお前たちを狙ってくるだろう。二人で逃げ切れると思うのか」
「ラクスは私が守るから問題ない。今までだってずっとそうしてきたんだ」
「狙われているのは彼女だけでなく、おまえもだろう。その傷でどうやってふたりも守るつもりなんだ?」
アスランが追及すると、カガリはあからさまに眉を寄せ言葉を詰まらせた。
「それにたとえ怪我をしていなくたって限界がある。あのまま戦っていたら、キラがいなくとも確実に俺に負けていたぞ、おまえは。そんな非力さでこの先もやっていけると思っているのか」
「私は弱くなんかない!」
アスランの言葉に激昂したカガリが拳を握って立ち上がる。しかし、痛んだ腕の傷にすぐにその場にくずおれた。
「ぐ・・・・・・っ」
「カガリさん、動いてはいけませんわ」
「くそっ、おまえらのせいだぞ!」
ラクスに支えながら悪態をつくカガリを、アスランはまっすぐ見据えた。その間にキラが割り込んでくる。
「うん、ぼくらのせいだ。すごく反省してる。だからひとつ提案があるんだ」
「提案、ですか?」
問い返したラクスに、アスランが言葉を続ける。
「見た限り帰るところもないようだし、おまえたちはまだこの町にとどまるつもりなんだろう。まさかとは思うがその傷で追っ手から逃げられるだなんて甘い考えを持つなよ」
「な・・・・・・っ」
再び噛みつこうとしたカガリを押さえたのはラクスだった。ラクスは黙って首をふりカガリをなだめると、アスランのほうを見て話の続きを促す。
言葉の足りない相棒の代わりに話をひきとったのはキラだった。
「君の怪我が治るまで、ぼくたちが護衛をするよ。もちろん報酬はいらないし君たちの生活費だってぼくたちが負担する」
「断る」
カガリの拒絶は一瞬だった。
「おまえらなんか信じられるわけないだろう。それに私は男が嫌いなんだ。ろくな奴がいないからな」
よほど恨みがあるのか、カガリは吐き捨てるように言った。
しかし、キラは予想していたのか動じることなく笑んだあとラクスのほうを見た。
「ラクスさん、だっけ? 君はどうかな」
「わたくしは賛成ですわ」
「ラクス!?」
同じく微笑みながら即答したラクスに、誰よりも驚いたのは隣のカガリだった。
「こんな奴らのことを信じるのか!? 私たちのことを襲ったんだぞ!」
「でもそれは誤解でしたわ。きちんと誤ってくださりましたし」
「そんなの言い訳に決まってる! 何か企んでいるかもしれないぞ」
「では、カガリさんはお二人を信じなくてもいいので、わたくしを信じてくださいませんか? わたくし、人を見る目には自信があるのです」
ラクスが首を傾げておだやかに笑う。そのあまりに可憐で純粋な微笑みに、カガリはたじろいだ。
「わたくしが信じられませんか?」
「そんなことはないけど・・・・・・でも、どうして」
「わたくしはもうカガリさんが傷つく姿を見たくないのです」
ラクスがわずかに表情を曇らせると、カガリも口を噤んだ。そしてしばらく押し黙ってから、彼女は琥珀の瞳を正面の少年たちに向ける。
「おまえら、そこまで言うからには腕に自信があるんだろうな」
「これでも賞金稼ぎを生業にしているからな。おまえも味わったとおりだ」
アスランの物言いにカガリは目をすがめたが、やがて大きく息を継ぐと彼らに告げた。
「・・・・・・いいだろう。その話受けてやる。ただしラクスに何かあってみろ、私はおまえらを絶対に許さないぞ」
「約束するよ。君たち二人はぼくらが守ってみせるから」
キラがカガリを見、隣のラクスを見てから微笑んだ。
こうして四人のあいだに一時期的な協定が結ばれる。
いまだに拗ねた様子のカガリとそれをなだめるラクスを置いて、キラとアスランは新たに宿をとるために部屋を出た。
「ごめんアスラン、勝手に決めて」
「いや。俺も同じことを思っていたから」
「あ、やっぱり?」
「あんな少女を撃って見捨てたとなればさすがに後味が悪いからな」
「本当にそれだけ?」
キラがどこかいたずらめいた笑顔を浮かべる。
「珍しいね、アスランが女の子に興味を持つなんて」
「・・・・・・おまえもな」
「あれ、ばれてた?」
きょとんと目をまたたく相棒を、アスランは横目で見やる。
「何年一緒にいると思ってるんだ」
「それもそうだね。アスランはあのカガリって子が気になるんだろ?」
「気になるというほどではないが・・・・・・」
アスランの脳裏に、強い意志を灯した琥珀の瞳が浮かぶ。あんなに細く彼に比べれば力もないというのに、しかし彼女は決して怯えを見せず気高くあり続けた。隣のラクスという少女を守るため。
アスランたちには警戒した顔しか見せなかったが、ラクスに見せる表情はやわらかいものだった。あれが心の底から気を許している相手に見せる顔なのだろう。その顔を見てみたいと思ったし──何より、あの強い目が。
「ぼくはラクスが気になるな」
ふいにキラが呟いた。アスランがとなりを見ると、キラは目を合わせずただまっすぐ前を向いていた。
「彼女は大人しそうだったな。よくもまああれほどに正反対な二人が一緒にいられるものだ」
「そう? でも彼女も同類だと思うよ」
キラの笑顔は純粋なものだった。たとえその目がどこか遠くを見ていたとしても。
そしてキラの言うことはアスランにも理解できた。ラクスはか弱くカガリに守られる少女のようでいたが──カガリの背にいるとき、アスランたちを見る目はそんな生やさしいものではなかった。
「『この人に手を出したら絶対に許さない』──そんな目だったよね、あれ」
「そうだな。俺ですら少し寒気を覚えたよ」
「アスランが? それってとんでもないことじゃない?」
キラはおどけた様子で話す。とても楽しそうに。
そしてアスランは心の中だけで察した。キラは見つけたのだと。あの飄々として、何事にもとらわれず生きていたキラが──。
「カガリのほうはまっすぐでいいじゃない。アスランにはぴったりだと思うよ」
キラの声にはからかいが混じっているように聞こえたが、アスランはあえてそこには触れなかった。
「そうだな──欲しい、と思ったよ」
ぽつりとこぼれた言葉に、隣のキラが目を大きくしたのがわかったし、アスラン自身もかすかに驚いていた。
しかし訂正はしなかった。やはりあの金色の少女が頭から離れないのだ。そして自分で口にしたことが、信じられないくらいに腑に落ちていた。
ややあって、キラがくすりと笑みをこぼす。
「そっか。アスランもなんだ。でもどうしよう、何かあったら許さないって言われちゃったけど」
「そんなの決まってるだろ」
「そうだね」
二人はそれ以上何も話さなかった。ただまっすぐ前を見つめて通路を歩く。
彼らは明日から何を相手にしてでもラクスとカガリを守るだろう。そう約束したし、そうするだけの借りがあるのだから。
そして、聡く強かな少年たちは、もう何者にも少女たちを渡すつもりはなかった。
自分たちが何かをしたら許さないと言うのならば──彼女たちからさせればいいのだから。
***
続きませんすみません。
カガラクいちゃいちゃさせるの楽しかった……。
カガラクはかつて人買いに攫われて売られそうになったところを一緒に逃げ出して、それ以降二人だけで生きていてお互いだけが唯一無二の存在になっています。
そんなふたりがこの後時間をかけてゆっくりとアスキラにほだされていった結果、突然アスランとキラに食べられるカガリとラクスの話を想像して皆さんお楽しみください(丸投げ)
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