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雑記やら拍手お返事やらSSやらを好き勝手に書いています。
2025/05
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お久しぶりです。最近ツイッターのほうに入り浸ってましたすみません。
気付いたら10日も放置していた……。
 
最近はアスカガの裏小説を書く練習をしています。
まだまだサイトに置けるほどのものはありませんが……。
またいつか収納できたらいいなぁと。
あと、結構前ですがサイトにダブルパロのアスカガ小説を上げてます。
ああいう雰囲気の話好きなお仲間さんがいればいいんですけどw
 
続きより、久々にSSの更新です。
種終盤から運命後までのお話。女の子の日ネタなので苦手な方は注意!

拍手[12回]



 
 
 モビルスーツの整備を頼まれ、アスランはアークエンジェルに訪れていた。いつしか通い慣れた通路を進む中、ふと床に蹲っている人影を見つけ、彼は慌てて駆け寄る。
「――カガリ!? どうしたんだ!」
 見慣れた金髪は、ここひと月で急激に距離の縮まった少女のものだ。カガリは真っ青な顔をして、苦しげな表情で蹲っていた。ただの友人に対するもの以上の感情を抱く相手の異常に、アスランは血相を変える。
「っ、なんでも、ない……」
「そんな白い顔をして、なんでもないわけないだろ! どこか怪我でもしたのか? 見せてみろ」
「大丈夫だって……ちょっとお腹が痛いだけだから……」
 カガリが普段からは想像もつかないような弱々しい声を出しながら顔を背ける。しかし、ただならぬ彼女の様子に引き下がることなどできず、アスランはカガリの肩を掴んで詰め寄った。
「お腹? 内臓を痛めたのか? 悪い病気かもしれない。医師に見てもらおう」
「ちが、そういうのじゃ……」
「駄目だ。おまえはすぐに無理するだろ? とにかく医務室に行くぞ」
 アスランが顔を上げあたりを見回したところで、通路の向こうからキラが現れたため、彼は大声で呼び止めた。
「キラ! ちょっとこっちへ来てくれ!」
「っ、ちょっと待――」
 カガリの小声の制止もむなしく、キラがきょとんとした表情でやってくる。
「アスラン? それカガリだよね、どうしたの?」
「カガリの様子が変だ。今すぐブリッジに行ってクサナギに連絡をとってくれないか。キサカ一佐にも知らせて――」
「ばか、やめろ……っ!」
 耐えかねたカガリがアスランの腕を掴み、声を荒げる。しかしすぐに苦痛に顔を歪め、彼女は再び床に蹲ってしまった。
「カガリ!? この馬鹿、無理するからだ……! キラ、頼むぞ。俺は医務室に連れて行く」
「――待って、アスラン」
 慌ててカガリを抱き上げようとしたアスランを、訝しげに二人を見ていたキラが止める。何だと言いたげに眉を寄せたアスランに、キラは少し迷ってから口を開いた。
「カガリ……もしかしてお腹が痛いの?」
 キラの声に、カガリが無言のまま頷く。アスランはそれを焦ったそうにしながら見ていた。
「ただの腹痛にしては様子がおかしい。何か悪い病気かもしれない」
「いや、そうじゃなくて――」
「……まさかキラ、心当たりがあるのか? カガリはどうしたんだ?」
 アスランはキラの肩を掴んで詰め寄る。カガリが自分に隠し事をしている可能性に思い至った彼は、普段の冷静さを失っていた。
「病気というか、これは……」
「早く言え! 何故隠している!?」
「……生理じゃないの?」
 キラが気まずそうに口にした単語に、場の空気が凍る。
「…………せい、り?」
 数秒絶句したアスランが、ぎぎ、と壊れた人形のようにぎこちない動きで首をまわし、カガリを見ると、彼女は耳まで真っ赤になりながらふるふると体を震わせていた。ゆっくりと顔を上げたカガリは、涙目になりながらアスランを睨み、渾身の力で叫ぶ。
「――アスランの馬鹿ッ!! おまえなんか大っ嫌いだッ!!!」
 ――この後アスランが一週間カガリに口を聞いてもらえず、事情を知った女性陣から冷ややかな目で見られることになったのは、言うまでもなく。
 
 
   ***
 
 
「――っていうこともあったなぁ」
「……昔の話はよしてくれないか」
 アスランが過去の失敗を掘り起こされていたたまれない気分になっているのに対し、カガリはいたずらが成功した子供のように笑みを浮かべていた。
「それが今はずいぶん成長したじゃないか、准将どのは」
「最低限のマナーは身につけるさ……君にも教えてもらったからな」
 アスランが苦笑いを浮かべてカガリの髪を梳く。
 彼女は今、ソファに腰掛けるアスランの膝に頭を乗せて横になっていた。体にはブランケットがかけられ、アスランが左手をカガリの腰の上に置き、右手では彼女の頭をなでている。
「そうだな。まさかおまえが来るとは思ってなかった」
「代表が倒れたから今すぐ来い、とメイリンから通信があったんだ」
 終戦後正式にオーブ軍に入った優秀な通信兵の少女は、何かとアスランのサポートをしてくれている。今日も仕事中に突然呼び出されて何事かと思ったが、今が何日かと考えればすぐに納得がいった。彼女の体調が不安定になる周期はいつしか完全にアスランの頭にインプットされている。
 カガリが呻きながら身じろぎした。
「うー、こんなに重いの久しぶりだ……最近はずっとマシだったのに」
「君はここのところ根を詰めすぎなんだ。たまには休むんだほうがいい。誰も文句は言わないよ」
「でも、これでダウンするってなんか嫌だ……女として敗北を認めることになる気がする……」
 カガリが不服そうに口を尖らせ、寝返りを打つ。そのまま拗ねたようにアスランの腹部に顔を埋めた。
 そんな彼女の頭を優しく撫でながら、アスランは思う。そんなことを言わなくても、君は女のままで、そのままでいいんだ、と――あらゆる語弊が生じそうなため、決して口にはしないが。
「とりあえず、すこし休め。薬は飲んだか?」
「さっき飲んだから大丈夫のはず……」
「なら、枕を用意しよう。このままだと寝づらいだろ」
「……このままがいい。この固さがおまえらしくて良い」
 カガリがアスランの腹部に顔を埋めたままくぐもった声を出す。断固として動きたくない、という彼女の意思が伝わってくるようだった。
 カガリなりに甘えているのだと悟ったアスランは、顔をほころばせながらカガリの腰をさすった。頭を撫でていた手で脇に置いた書類をとり、そのままの姿勢で執務を再開する。
 少しして、膝の上のカガリが身じろぎ、仰向けになった。
「……お腹が痛い」
「カガリ?」
「おまえ、知ってるか?」
 もの言いたげにアスランを見上げる彼女の意図が分からず、アスランは目を瞬く。
 カガリはわずかに身を起こし、甘えるようにアスランの胸にすり寄ってから、上目遣いで彼を見た。
「――キスにはモルヒネの倍以上の沈痛効果があるんだってさ」
 そうして、頬を赤らめて目をそらす。
 アスランはわずかに目を大きくしてから、ふっと目元をゆるめた。
 
 ――ふたりの吐息が重なるまで、あと数秒。
 
 
***

突然こんな話を書いた理由は察してください←
攻め側の膝枕、すごく好きなんですよね。平和なときはカガリを死ぬほど甘やかしてほしいものです。
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プロフィール
管理人:柳瀬
居住地:関西
最近カラオケで種のPVを見たことをきっかけに10年ぶりにうっかりアスカガが再燃した出戻り野郎。

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