雑記やら拍手お返事やらSSやらを好き勝手に書いています。
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※タイトル変更しました※
今更ながら、サイトTOPからこちらに飛ぶリンクをわかりやすく変更しました。
今まではINDEXのちっさいアイコンからしか来られなかったので……。アイコンのほうは、後日INDEXから削除する予定です。
どうせ三日坊主で更新しなくなるだろうと思ってたのでメニューにここを入れてなかったんですけれども、意外と続きますね笑
あと、近々テキストメニューの作品の順番を修正しようと考えています。今は種、種~運命間、という時系列?で並べてるんですけど、個々がつながっているわけではないので、やはり時系列は無視して更新順に並べようかなと…。そのほうが見る側にとって親切かな?と思いまして。時間ができたら編集するつもりです。
続きから、婚約者パロの続きです。
前作にはたくさん拍手をいただきありがとうございます!励みになります。
元々「書く予定のない小説の一部を書く」というタグだったはずなのに、なぜかがっつりとした長さになってしまいました( ゚Д゚)
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あと、近々テキストメニューの作品の順番を修正しようと考えています。今は種、種~運命間、という時系列?で並べてるんですけど、個々がつながっているわけではないので、やはり時系列は無視して更新順に並べようかなと…。そのほうが見る側にとって親切かな?と思いまして。時間ができたら編集するつもりです。
続きから、婚約者パロの続きです。
前作にはたくさん拍手をいただきありがとうございます!励みになります。
元々「書く予定のない小説の一部を書く」というタグだったはずなのに、なぜかがっつりとした長さになってしまいました( ゚Д゚)
目的地に到着すると、アスランは駐車したエレカを回り込んで助手席の扉を開けた。
「ありがとう」
カガリが礼を言って車からおりる。
ドレス姿からラフなパンツ姿に着替えて、キャスケットを被った彼女は別人のようだった。でもその姿のほうが本来の彼女らしい、とアスランは思う。
「マーナさんに何も言わないで出てきてよかったのか?」
「執事には言ってきたし、大丈夫だよ。アスランと一緒ならだれも文句言わないさ」
カガリが笑顔でそう言い、手に持った花束を持ち直す。
ふたりはならんで歩き、人の少ない閑散とした集合墓地の中を進んだ。
いつの間にか時刻は夕暮れに差し掛かっていて、見渡す限りずらりと墓石の並んだ丘を茜色に照らしている。
目的の場所につくまでの道中にある階段で、ふとカガリがバランスを崩した。
「わっ……!」
「カガリッ」
階段を踏み外してこけそうになった彼女を、アスランが素早い動きで抱きとめる。
「大丈夫か?」
「うん、ありがとう……新しい靴だったから、すこし歩きにくくて」
確かに、カガリの靴は服によく合っていたがすこし踵が高かった。見るからに新品のそれを、まだ彼女は履き慣れていないようだ。
アスランはひとまず安堵の息をついてから、ようやく自分が彼女を抱き締めたままであることに気が付いた。カガリも同時に気がついて、焦った表情になる。
「ご、ごめんっ」
「わ、わたしこそっ」
慌てて体を離し、ふたりして顔を赤くしてうつむく。
ややあってから、赤い顔を見合わせた二人は、ぷっと吹き出した。
婚約者同士であるというのに、この反応はどうなのだろう――と互いが思っていることが手に取るようにわかる。挨拶としてハグをすることはできるのに、心の準備もなく突然に、となるとこんなにも困惑してしまうとは。
でも、そんな距離感が心地よいと互いに思っているのもまた、事実だった。
「カガリ、花は俺が持つよ」
「え、でも」
「それは俺の母上に渡すものだから」
アスランが微笑んで手を差し出すと、カガリはおずおずと花束を手渡した。
それを受け取って反対の手に持ち替えてから、アスランはすこしためらったあと、もう一度カガリに手を差し出した。
きょとんとした様子のカガリから目を逸らしつつ、口を開く。
「その、またこけると危ないから……」
「……っ」
とたんにカガリがまた頬を赤らめて、慌てたように口をぱくぱくと開閉させる。アスランは恥ずかしい気持ちを押し殺して、黙って手を出したままにしていた。
「……だめ、かな」
「だ、だめじゃない……っ」
カガリは赤い顔のまま勢いよく首を横にふって、ぎこちない様子でアスランの手に自分のそれを重ねた。
やわらかく、自分よりも少し小さな手を、アスランはしっかり握りしめる。
顔が熱いのを自覚しつつも微笑むと、カガリもまたはにかむように笑った。
そのまま、今度は手をつないだ状態で、墓地の中を歩いていく。
「――わたし、なんでこんなに鈍くさいんだろう」
カガリが照れくささをふっきるように呟く。内容のわりに、彼女の声は特に深刻そうな響きはしていなかった。
とはいえ、周囲のコーディネイターに比べて、自分の能力がわずかに劣っていることを、カガリが気にしていることをアスランは知っている。だが、彼女はその分人一倍勉強したり鍛えたりという努力をしているし、そんなところも愛嬌があると彼は思っていた。
「そういうこともあるさ」
「なんだよ、それ」
アスランのあいまいな相槌に、カガリがおかしそうに笑う。
そうして他愛のない会話をしながら、ふたりは目的の場所についた。
そこにあったのは、『レノア・ザラ』と書かれた墓石――アスランの母親の墓だった。
アスランは冷たい石の前に跪いて花束を供える。
「お久しぶりです、母上」
静かに呟いたアスランの横で、カガリも黙って祈りを捧げていた。
アスランの母は〝血のバレンタイン〟によって三年前に亡くなった。カガリと婚約したのはそのあとだったが、彼女は「アスランのお母様だから」と言って、多忙なアスランの代わりに、まるで自分の母親であるかのように頻繁に墓参りに来てくれている。
アスランが母に向けて簡単な近況を話し、祈りを終え、立ち上がってカガリを見ると、彼女もまた目を開けて彼を見た。
「――せっかくだから、アスランと一緒に来たかったんだ。お母様もきっとアスランの元気な姿が見られて喜んでいらっしゃると思う」
「……ありがとう、カガリ」
小さく微笑むカガリの姿に、アスランは言いようのない愛しさを感じた。
彼女の輝くような笑顔を見るたび、自分はこれを守るために戦っているのだと思えた。
アスランにとって、カガリは平和の象徴だった。
争いばかりが広がっていく世界の中で、数少ない変わらないもの。いつでも彼の帰りを待っていて、笑顔で出迎えてくれる存在。
婚約そのものは政略結婚に等しいものだったが、アスランはカガリとの出会いに感謝している。
彼女がいなければ、母を失い、友とも別れたアスランの人生は、きっと色を失くしてしまっていただろう。ただ命じられるがままに敵を殺す兵士になり果てていたに違いない。
ここに帰って来よう、何があってもプラントを守ろう――そう思えるのは、カガリの存在があってこそだ。
すこしの間墓の前で佇んだあと、アスランは踵を返した。
「そろそろ帰ろう。あたりも暗い」
「もういいのか?」
「ああ。いいんだ」
アスランの顔を覗き込んでくるカガリに、安心させるように笑みを返す。
周囲はすっかり日が落ちて暗くなっていた。プラントは宇宙にあるので昼も夜もないのだが、人が暮らしやすいように日没の演出も正確になされている。
街灯があるとはいえ足元は暗いため、アスランは再びカガリに手を差し出した。
「行こうか」
「――うん」
彼女もまた素直にその手をとる。
ごく自然な動作でふたりは手をつなぎ、歩き出した。
アスハ邸までたどり着き、屋敷の玄関までカガリを送り届けると、彼女がさみしそうな顔でアスランを引き留めた。
「もう帰っちゃうのか? お父様も、アスランに会いたがってたのに。夕食を食べていってもいいんだぞ」
「めったに帰ってこられないから、やらなきゃいけないことがたくさんあるんだ。すまない」
「……そうか」
申し訳なさそうに眉を下げたアスランに、カガリも口を噤んだ。
目を伏せてしまった彼女の頭にアスランはそっと手を乗せ、慰めるように金の髪を撫でる。
「また来るよ」
「……うん、絶対だぞ」
カガリが顔を上げ、強いまなざしでアスランを見た。
「――絶対に帰って来い。待ってるから」
金色の瞳は、わずかに潤んでいた。
アスランはこの休暇が終わればまた戦場にもどる。いつ帰らぬ人となるか分からない身だ。カガリはそのことを心配しているに違いない。
それでも気丈に見送ろうとするカガリの姿に、アスランの胸に切なくもあたたかいものがこみ上げる。
「ああ、必ず帰ってくる――」
アスランは衝動のままに、カガリに手を伸ばしていた。
細い体を抱き寄せ、そっと腕の中に閉じ込める。突然のことにカガリの体がわずかにこわばったが、数秒をおいて彼の背に彼女の腕がまわされた。
短い抱擁の中で、互いの存在を感じ合う。
「プラントは俺が守るよ」
「――うん」
噛みしめるように言った後、アスランはわずかに体を離した。
じっと見上げてくるカガリの瞳を正面から見つめて、そっと顔を近づける。
予想外の行動に彼女が目を丸くし、慌ててぎゅっと瞼を閉じたのを見てから、すこしためらったあと、アスランはやわらかな頬に口づけを落とした。
ふたたび顔を話すと、潤んだ琥珀がきょとんとしてアスランを見上げてくる。
頬へのキスですら初めてで、アスランは自分の心臓がうるさくなっているのを感じながら、小さく微笑んだ。
「――待ってて」
いつか、正しい場所にも口づけを送るから。
言葉の意味を悟ったカガリが顔を真っ赤に染めるのを見て、アスランは踵を返した。
彼女が正気に戻って、同じく真っ赤な自分の顔を見られる前に玄関を出る。
顔が、体中が熱い。彼女を抱き締めた腕が、頬に触れた唇が、まだ熱を持っているような気がした。
そして同時に、胸の底からどうしようもない幸福感と共に、ひとつの決意が沸き上がっていた。
アスランは胸の中に固く誓いを立てる。
――かつてユニウスセブンが撃たれたとき、母が死んだとき、アスランは力無い自分を嘆いた。そして、悲劇を繰り返さないため、守る力を得るために軍人になる道を選んだ。
結果、自分は多くの人を殺した。モビルスーツに乗って、時には生身で銃やナイフを持って。その中で多くの仲間も死なせた。
守ることとはなんなのか。自分は何のために戦っているのか。ただ闇雲に人を殺しているだけではないのか――いつしか戦いの合間で、そんな迷いを抱くようになった。
しかし、暗い闇の中に思考が落ちそうになったときでも、彼の記憶の中にはいつだって黄金に輝く太陽がいる。暁の女神がいる。
だから、いつでもまっすぐ前を向いて、覚悟を持って引き鉄を引くことができる。
自分が何のために戦っているのか、思い出すことができる。
――何があってもプラントを守ろう。彼女が暮らす、この場所を。
――何があってもプラントを守ろう。彼女が暮らす、この場所を。
そしてカガリのもとに帰ってこよう。彼女との約束された未来を掴むため。愛しい少女をこの手に抱くために。
エレカに向かいながら、アスランは胸に立てた誓いをもう一度反芻した。
婚約者パロ、これでひとまず一区切りです。
もだもだしてるアスカガ書くの楽しかったです笑 うわあ、アスランもカガリも乙女だ←
本編アスカガとはだいぶ毛色が違うかもしれませんが、このふたりはあのような極限状態ではなく、ちゃんと身分も所属も釣り合った上でお付き合いできるのなら、こんな風にゆったりと歩み寄っていくような恋愛をしたんじゃないかな?と思っていたり。
できればいつかカガリたちアスハ家がプラントから離反する話も書きたいですが……他にも書きたいものが溜まってるので、しばらく保留になりそうです。
今回はアスカガ変換しましたが、アニメのこのへんのアスラクシーン大好きです。ふたりともかわいい!
最近どんどんSSの文字数が増えていってる気がする……笑
いつも拍手ありがとうございます!おかげさまでアスカガ小説を書き続けていられます。
中途半端に切れている話ばかりですが、いつか続きも書いていくので、呆れずに見守っていただけると嬉しいです……!
どの話から手を付けていこうか悩んでるので、そのうちアンケを設置させて頂くかもしれません。
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